2014年01月
あけましておめでとうございます。
平成26年が皆様方にとりまして、平穏で幸せな年になりますように祈っています。病院の今年の1つの目標として「国民の健康寿命を延ばすように頑張ろう!」を全職員
で実践していきたいと思っています。と申しますのも、これまでの日本の医療は、疾病を治療することに主眼が置かれ、ややもすると「病気を治すこと」のみが、医療の目的であるかのような誤解があったように思います。その結果、医師が「患者という人を診るのではなく、病気という現象のみを見る」ことになりがちで、患者不在の診療と批判される原因にもなっていました。
私は、医療の目的は「有限の人生において、個々の人々が豊かに楽しい人生を送れるようにサポートすること」だと思っています。日本人の平均寿命が世界一になったことは大変喜ばしいことですが、それよりも、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく自立した生活ができる期間)の延伸が望ましいのです。現在、平均寿命と健康寿命の差、即ち、不健康な寿命が約10年ありますが、これを短縮することができれば、個人の生活の質を低下させることなく、人生を最後までエンジョイでき、しかも、国の社会保障費の軽減も期待できます。
そのためには、病院の従事者は何をすればよいのか。患者さんが何を求めているのかを正しく理解して、患者さんと対等な関係で心のつながりを持つことが大切です。
医学の進歩は、社会に大きな恩恵をもたらしましたが、我々、医療従事者は、これからも日本人の健康寿命をさらに延ばすように努めていきたいと思っています。