その他2019/05/15
各診療科・部門から~麻酔科~
麻酔科医の役割
麻酔科医の仕事は種々ありますが、当院での主な役割は手術中の麻酔管理です。
手術では体に傷が入るため痛みやそれに伴うストレスは小さなものではありません。
また痛みやストレスは手術後の回復にも大きな影響を与えることがあります。
痛みやストレスを無くし、苦痛から患者さんの体を守るのが麻酔科医の役割です。
麻酔科医は手術が安全に行えるように、手術中は常に患者さんの状態を把握し、全身状態を維持して
います。
手術前後の患者さんの状態を良好に維持・管理するため、麻酔をかける前に患者さんの診察や問診を行います。問診で良く伺う質問事項として。心臓・肝臓・腎臓・肺・脳などの重要な臓器に持病があるか、喘息の既往があるか、アレルギー体質や特異体質があるか、最後に飲食物を摂ったのが何時か、などが挙げられます。その他には口腔内や頚部の診察も重要です。
これらの情報をもとに、安全な麻酔管理をするための計画を立て、種々の麻酔法、薬剤、器具などを組み合わせて、患者さんにとって最適な麻酔法を行います。
また問診・診察だけでなく、麻酔に伴う合併症についての説明も重要と考えています。
麻酔による合併症には嘔気・嘔吐・のどの痛みや歯の損傷(呼吸の補助のために喉に管を入れた後に起こる可能性がある)などの比較的程度の軽い合併症から、脳出血・脳梗塞・心筋梗塞・肺塞栓症などの重篤なものも起こり得ますが、重篤な合併症は比較的高齢の方である場合や、元来の持病の悪化によるものである場合が多く、頻度はそれほど高くありません。
ただ麻酔も医療行為である以上、若くて健康な患者さんであっても「合併症はおこらない」と断言することができないのが現状ではあります。
しかし、術前診察や問診を十分に行い、検査や診察の結果をふまえ細心の注意を払って麻酔をすることで合併症は予防できると考えております。
また 我々は100%安全な麻酔を常に目指して、日々研鑽しております。
当院では日本麻酔科学会認定の麻酔科専門医が麻酔を担当しております。
麻酔に対して不安点や不明点があれば遠慮なくお尋ねください。
お知らせ
今年度より、九州大学・福岡大学の麻酔科医局より1名ずつ非常勤で麻酔の応援をいただいており、麻酔科体制はこれまでよりさらに充実したものとなりました。